​【発注者責任の厳格化】増える外国人解体業者と「安さ」の裏にある法的リスク・罰則

​建設・解体業界において、人手不足を補う形で外国人事業者(外国人経営の解体業者)の存在感が増しています。圧倒的なコストパフォーマンスと工期の早さは魅力ですが、その裏で**「アスベスト調査の未実施」「安全対策の不備」**が深刻な問題となっています。

​今回は、ゼネコンの安全担当者様や公共事業の発注者様、そして解体工事を控えた施主様に向けて、**「違法業者へ発注した場合、発注者自身にどのような罰則や責任が及ぶのか」**という点まで踏み込んで解説します。

​1. 外国人系解体業者の実態と集中エリア

​現在、解体工事業界で外国人経営者の参入が目立つのは、都心へのアクセスが良く、資材置場(ヤード)を確保しやすい以下のエリアです。

  • 埼玉県(八潮市、三郷市、川口市周辺)
  • 千葉県(野田市、柏市周辺)
  • 茨城県(南部エリア)

​これらの地域に拠点を置き、東京都内や神奈川方面へ解体工事に出向くケースが急増しています。彼らの多くは真面目ですが、日本の複雑な法令(安衛法大気汚染防止法建設リサイクル法など)を十分に理解しておらず、「解体=ただ壊せばいい」と考えている業者が一定数存在することも事実です。

​2. アスベスト調査・安全対策は実施されているのか?

​最も懸念されるのはアスベスト(石綿)対策です。

  • 事前調査の不備: 資格者による適切な調査を行わず、「アスベストなし」と虚偽の判断で着工する。
  • 養生の省略: 本来必要な負圧隔離や湿潤化を行わず、粉じんを飛散させながら解体する。
  • 産廃の混合: アスベスト含有建材とその他の瓦礫を混ぜて排出し、不法投棄や不適正処理を行う。

​これらの行為は、周辺住民への健康被害だけでなく、作業員の安全をも脅かす重大な違反です。

​3. 「知らなかった」では済まされない!発注者の罰則と責任

​ここが今回の最重要ポイントです。

「安い業者に頼んだら、その業者が勝手に違法行為をした。自分(発注者)は被害者だ」という言い訳は、現在の法律では通用しません。

​法令は、元請け業者だけでなく、**発注者(施主・依頼主)**に対しても厳しい責任を課しています。

​① 建設リサイクル法の届出義務違反(罰金)

​延床面積80㎡以上の解体工事を行う場合、都道府県知事等への事前届出義務は**「発注者」**にあります(業者が代行することが多いですが、法的義務者は発注者です)。

  • 罰則: 無届や虚偽の届出をした場合、発注者に対して20万円以下の罰金が科せられる可能性があります。

​② 大気汚染防止法の配慮義務違反

​発注者は、解体業者がアスベスト除去等の法令遵守を行えるよう、**「適正な費用と工期」**を負担する配慮義務があります。

もし発注者が「とにかく安くやれ」「調査費は出さない」と強要し、その結果として違法工事(アスベスト飛散事故など)が行われた場合、発注者が法令違反を助長したとみなされ、**行政指導や公表(社名の公開)**の対象となります。

​③ 民事上の損害賠償責任(注文者の責任)

​これが最も恐ろしいリスクです。もし違法な解体工事によって近隣住民が健康被害を訴えた場合、発注者が「明らかに不適格な(激安すぎる)業者を選任した」あるいは「無理な指図をした」と判断されれば、民法上の不法行為責任(注文者の責任)を問われ、多額の損害賠償を請求される可能性があります。

​4. 行政の対応強化

​行政側も監視の目を光らせています。

  • 合同パトロール: 労働基準監督署、環境省、自治体の環境課、警察が連携し、外国人業者の多い現場やヤードへの立ち入り検査を実施しています。
  • 水際対策: 処分場でのマニフェスト照合が厳格化されており、不適正な搬入が発覚した場合、排出元(解体現場=発注者の土地)まで遡って調査が入ります。

​5. リスクを排除するために:安全環境エンジニアリング株式会社の活用

​「コストは抑えたいが、法違反のリスクは絶対に避けたい」。

そうお考えのゼネコン担当者様、公共事業ご担当者様は、業者選定や現場管理において、専門家のサポートを受けることを強く推奨します。

安全環境エンジニアリング株式会社(本店:東京都八王子市左入町)は、以下の対応が可能です。

  1. 適正なアスベスト事前調査: 第三者の視点で、忖度なしの正確な調査・分析を行います。
  2. 施工計画の監査: 解体業者が作成した計画書が、安衛法や大気汚染防止法に適合しているか、労働安全コンサルタントの視点でチェックします。
  3. パトロール代行: 現場が計画通りに運営されているか、発注者の代行として巡視・指導します。

​違法業者によるトラブルは、起きてからでは取り返しがつきません。

八王子を拠点に、確かな技術と法知識で皆様の事業をサポートいたします。

アスベスト調査・労働安全衛生対策のご相談

安全環境エンジニアリング株式会社

本店所在地:東京都八王子市左入町

(労働安全コンサルタント在籍)